大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)586 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人渡貫卯之助の上告趣意について。

所論は憲法違反を主張するけれども、仮に所論のごとく黙秘権の告知がなかつた

としても、その一事をもつて憲法三八条に違反するものということができないこと

は、当裁判所判例の趣旨とするところであつて(昭和二三年(れ)第一〇一〇号、

同二四年二月九日大法廷判決、判例集三巻二号一四六頁参照)、所論は理由がない。

(なお、公判調書に所論の如き事項につき告知があつた旨の記載がないことの一事

を以つて、その告知がなかつたものと即断することはできないのであるから、刑訴

法違反の主張もその理由はない。)

また、記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年七月一九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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